時は誰も待ってくれない 下

「何があった?」
ただ純粋に、真っ直ぐに私を見るこの瞳に私は弱いんだ。
ずっと、この瞳が好きで仕方なかった。
悲しい瞳も笑った時に少しだけ垂れる瞳も全部好きで好きで…。
見つめられる私は静かに口を開く。
「あのね…」
「うん」
「私のお腹に…」
「…」
「…赤ちゃんが、いるんだって」
「…」
沈黙が続く。
私は耐えられなくて泣いてしまった。
隼人は黙ったまま俯いていて、何も言わない。
今何を思っているんだろう。
やっぱり私のこと嫌いになっちゃったよね。
そう思うと涙は溢れて止まらない。
「ごめんなさい…っ」