光「亜果音ちゃんさー」


「ん?」


光「今、彼氏とかいんの?」


「はーぁ…」



ニヤニヤしながら聞いてくる光くん
それってさぁ、普通自分もフリーの時に聞くよね?




「いないけどー?」




光「じゃあ俺と付き合おーよ」





「は!?」




光「え、だめ?」




「いや、ダメっていうか…。光くん、彼女いるじゃん」


光「彼女?」


「さっき、岩場で…」


光「うっわー、見てたんだー」


「ちがっ…」


ケラケラと笑いながら答える光くん
丁度来るときに地獄だった最後の坂へさしかかった



光「んー、まぁアイツは友達?」


友達とキスすんの!?
これはもしかしなくても


「光くんってチャラいんだね」



光「アハハッ!直接言ってくるねー!俺別に彼女出来たら、一途だよ?」


「ごめんなさい」


ハッキリと断った



光「うっわ…。俺フられたんじゃーん。」



私はなにも言わずに坂道を登る


グイッ


光くんに急に腕を引っ張られて、抱きしめられた…

「ちょっ…」


光「三村裕理が好きなのか?」





顔は…見えない…



「裕理は別にっっ…。」


光「いつまでも過去に捕らわれてんじゃねーよ」




そう言ってまたグイッと
今度は顎をつかまれて…


光くんの顔が近くなったと思ったら…




「ンッ…ンンッ…」



キスされた。





「ンッ…プハッ……ちょっと…ハァ」 


光「じゃあ今から俺の彼女な。ほら、手」



光くんはニコニコ笑いながら手を私の方へ差し出してくれた



光「そろそろ足、限界なんじゃない?」



確かに、思い出せば、足はもう限界に近い



不覚にもその行動にドキッとしてしまった