ーーーーーーーーーー


コンコン

裕理「あかねっ、あそびにきたぞ!」


カラカラカラ


「ゆうりっ!!今日はなにしてあそぶ?」




裕理「んー、あかねは何したい?」




「ゆうりが一緒ならなんでもいいよっ!」



裕理「あかねっ、俺のおやじ、かいがい、行くんだって」



「かいがい?」



裕理「なんか、ようろっぱってトコに行くんだって。」



「ようろっぱってどこ?」



裕理「知らねー。遠いんだって。」




「じゃあ、ゆうり、ひとりぼっちに…」



裕理「おれ、1人でも大丈夫。」


「じゃあさ、寂しくなったらあかねの部屋くればいいよ!」



裕理「おうっ。」


ーーーーーーーーーー


それから裕理は寂しくなったら窓を

コンコンと叩いて私の部屋へ来た

だから私はいつでも窓を開けるようにした。

今までも、これからもきっと。


【俺さ、親父んとこ行く】


いつの間にか低くなった声

私より高くなった慎重

茶色くなった髪

がっちりとした体格

裕理は男になっていって

私から離れようとしている