見かねたアサミちゃんが助け船を出してくれた。

知られたくない人。
んー誰だろう。


『ユキ……かな?』


家族には、そういう自分の失敗話は知られたくないし。
それに噂とかで家族の話とか聞くのって嫌だな。
家族の話は直接本人から聞きたいもんね。

まぁ、こんな失敗話はしないけれど。


「ユキくんは違うでしょ!もうとぼけないでよ、ハルってば!」


キョウちゃんが机をバンッと叩きながら言った。


『え?』
「ユキくんはハルの弟でしょう?キョウは家族とかじゃない男の子でってのを聞きたいのよ」


またまたアサミちゃんが助け船を出してくれた。

ユキとか家族じゃない男の子。
あたし、特に親しい男の子とかいないし……


『……あ!』