あなたは私のヒーロー。


その様子をポカンと見ている私。

男子生徒が私の所に駆け寄ってきた。

「ごめん、すぐ終わるからここで待っててくんね?」

「えっ!?あ、はい!」

私が返事をすると、男子生徒は診察室に入って行った。

10分くらいして、男子生徒が戻ってきた。

支払いを終えて、二人で病院を出た。

駅までの道のりを歩いている。

…。 すごい沈黙…!! 気まずい…

「なぁ、そういえば名前なんて言うん?」

男子生徒が沈黙を破ってくれた。

「あっ! 武藤陽です!」

「ハルっていうんや!俺は涼平!
徳山涼平っていうねん!」

「徳山くん…か。」

「ハハッ!涼平でええよ、ハル!」

すっごく晴れ晴れとした顔で笑う涼平。

ちょっとドキッとした。