あなたは私のヒーロー。


真っ青になって焦っている私を見て、男子生徒は少し考えるような素振りを見せた。
けど、すぐに顔を上げてこう言ってくれた。

「よし!ほんなら、こうゆう設定にしよか!
”俺がホームでかがみ込んでて、それをアンタが見つけて、声をかけてくれた。
で、俺らは病院いって、それから学校に来た!” これでどうや!?」

と、威勢よく話した。

変な作り話に戸惑う私に、
「あ、俺、今から病院やし、とりあえず一緒においで?一人で学校行かれへんねやろ?」
と言って、手を引っ張られた。

そのまま連れて行かれたのは、大きな総合病院。

男子生徒は、整形外科の窓口に行った。