「も、もう、イャ…」
必死に顔を背けて抵抗はしてみるものの、息が上がって力が入らない。
「んなの…抵抗になってねーし。本気で嫌なら、もっと抵抗してみろよ?」
そして、やっと離れた唇。
いったんキスをやめた瞬くんは、私に挑戦的な笑みを向けてくる。
こんな時でさえ、カッコいいと思ってしまう私は何なのだろうか?
息が切れている私に比べて、瞬くんは余裕の笑みを浮かべていた。
…でも、ここで、私の何かが壊れた。
頭を押さえられていた手をガッと振り払い、瞬くんから少し距離をあけた。
「もう!!いったい何なの??何で、いきなり、熱を気にしているのかなって思ったらキスしてくんの??」
上がっている息で一生懸命に瞬くんに訴える。
……ケド、瞬くんは綺麗に交わして。
「ん…?美佳の体調がよくなるおまじない?」
微笑みながら、とんでもない発言をまた落とした。
「………ッ!」
こ、こいつは……何でこんな恥ずかしいことを……!!!
「あれ?もしかして、嫌だったとか?」


