「え…、えーと……しゅ、瞬くん……?」
そしてやっと出た、私の情けない声。
本当……訳が分からない。
……頭痛くなってきそう……。
「ん?てか、美佳熱は無いのか?顔真っ赤なんだけど?」
「ね、熱は無いはず…。って、仕方ないじゃん……。こんなに……ち、近いんだもん…。」
……顔ぐらい真っ赤になるよ…。
「ふぅーーん?じゃあ、俺が熱を測ってあげようか?」
えっ?と、瞬くんの言葉に驚いた瞬間…。
「キャ…」
なんと、瞬くんがベットに座り、瞬くんの膝の間に私が座るような形になった
…は?
軽々と持ち上げられ、そのままストンと降ろされた瞬くんの膝。
「え、えっと…瞬くん?こ、この体勢は何かな…………?」
今、私の身に何が起こってるの?
さっきから本当に瞬くんの行動についていけない。
「ん?寝たままだと熱は測れないだろ?」
ね、熱??
だからってこんな体勢……。
もう、訳が分からない。
とにかく恥ずかしい。
「そうだけど…!てか、私……熱なんてないッ!」
「ムリ。頭痛いんだろ?俺は優しいから、美佳の体調が悪化しないように支えてあげてんの。熱もあるかもしれねーし。測んないとな?」
耳もとで、ボソッとささやかれる。
「……ッ!やぁ…!」
瞬くんから離れようと身をよじるけど、瞬くんにガッと後ろから抑えられる。
ベッドがギシギシと響くだけ。
「ヤ、じゃないだろ?」
そしてまた瞬くんが囁く。
もう…私、今どれだけドキドキしてるの…。
顔が…熱い。
吐息が掛かっている耳が……どうしようもなく熱い。
「……ッ!だって……。って、キャ!!」
するといきなり瞬くんの腕が私の腰に回さた。
後ろから抱き着かれているような姿勢で……これまたアタフタと身をよじる。
でもそれを許さないというように…ギューっと腕に力を入れられ抱き着かれる。
「う、うで!!」
「そんなの気にすんなよ。さ、熱はかるか」
……え?


