────────… 「…い、起きろ。おーい。」 頬をたたかれる感触で、ようやく目が開いた。 ここは、どこかのビルの中のようだった。 「こ、こは、ど………っ」 どこ、といいかけて、自分の置かれている状態に気付く。 俺は病院服のまま、手足を鎖で縛られていた。 「なんだ、これ…っ」 息が苦しい。 地面に転がっている俺は、藻掻いても立ち上がることさえできなかった。