────────… 夏音の弱々しく微笑んだ顔を思い出し、東悟はギリッと歯をかみしめた。 (しっかり休めよ…!) 夏音は言った。 《大丈夫だ》と。 夏音が大丈夫と言うときは、必ず無理をしているとき。 それは、夏音の側にいて東悟が気付いたことだった。 (夏音、お前は努力家だよ…。 だからこそ、) いつか壊れてしまいそうで怖いんだ───… 心配そうに夏音の背中を見つめる東悟。 後に、東悟の予測していたことが本当に起こってしまうとは、今はまだ、誰も知らなかった。