和馬「酷いですよ先輩~…」


柚希「黙れ、だいたいさ、なんで付き合ってもないのに結婚って言葉が出てくるんだよ!!!?」


和馬「それは俺がそれほど先輩を愛してる証なんです!俺の等身大の、いえ、それ以上の愛を受け止めて下さい!!!」


和馬があたしに向かって大きく両腕を広げる。


さあ、飛び付いて来い!


みたいな感じで。


飛び付くわけねーだろ。


コイツいい加減自分の教室戻れっての。


柚希「うるさい犬は黙って犬小屋に戻れ!!」


ここは2年生の教室。


その中に1年生が入ってくることは極めて稀なことであって、ここに和馬が頻繁に来ていること自体が異例。


目立って目立って仕方がない。


有紗「いいじゃん柚希ー。和馬くん、顔は悪くないし、人気あるしモテるしスポーツできしるし」


え、嘘だ…。


顔が悪くないのはわかるけど…タイプじゃない。


スポーツできるのも知ってるけどさ。


柚希「え、コイツモテるの??」


有紗「そーだよー。なに、柚希知らなかったの?」


柚希「知らない知らない」


ブンブンと首を横に振ると、有紗に笑われてしまった。


和馬「なになに、俺の話ですか?先輩、ついに俺のことを好きに…!」


柚希「なってない」