柚希「なぁ聞いてよ有紗~(ありさ)」



有紗「はいはい、また和馬(かずま)くんのことでしょ?」


はじめまして、あたしの名前は斎藤(さいとう)柚希。


柊高校に通う高校2年生。


ここ最近、やかましすぎる後輩のことで頭を悩ませています。


柚希「そうだけどさ…」


有紗「和馬くんも頑張るよねー。めげずに柚希にアタックしてくるその精神、尊敬するよ。」


親友の有紗は他人事だからと言わんばかりにニコニコと可愛らしい笑顔を浮かべる。


そんなところ尊敬しなくていいよ有紗…。


柚希「ホンットにあいつしつこいんだよ…」


告白されては断って、また告白されては断って…。


一体何回それを繰り返したと思う!?


あたしのどこが良いんだか…。


有紗「あ、噂をすれば和馬くん」


柚希「は!?有紗あたし隠れるから居ないって言っ…」


あたしは和馬に見つかりたくなくて急いで教室のベランダに隠れようとする。


が………。


和馬「柚希せーんばいっ♪」


次の瞬間、和馬にがっちりと腕を捕まれて隠れることは叶わなかった。


一足遅かったか…!


有紗「柚希、どんまい」