小さく渦巻いた花びらから人影が浮かび上がる。


「ひッ……」


桜夜は大声で叫びそうになる口を押さえながら沖田の後ろに隠れた。

後ろ手に桜夜を庇いながら沖田は盛大な溜息をついた。


「全く……何故よりによって貴方なんですかね」


桜夜は沖田の陰から顔を覗かせ、人影を確認する。

そこには約1年前に現れた沖田と同じ様な格好の男が立っていた。