「1つくらいお前の大切なものくれたっていいじゃねぇか」
「は…?兄貴なに言ってんの…」
「蓮には全てあるだろ?
整った顔に、抜群な運動神経。全国トップレベルの学力に両親の期待。
そして…浅野ちゃんという彼女。
まさにお前は俺と違って完璧な人間だろ?
それが一番羨ましかったんだよ。
みんないつも「蓮、蓮…」って…。
血が繋がってるのになんでこんな蓮の方が恵まれてるんだって憎んでた。
だから…お前の大切な浅野ちゃんを奪ってやったんだよ。
俺と付き合ってくれるって…さ?」
は?
じゃあ浅野は俺を裏切ったって事かよ…。
「ははっ…勝手にすれば?
こんな女なんか兄貴にくれてやるよ。
お前ら2人して…最低な野郎だな」
そう言って俺は鞄を翔から受け取った。
「翔…帰るぞ」
「あ、あぁ…」

