陽菜side



「だって、もうあたしなんかとは別れるんでしょ…………⁉」



言ってしまった………



こんなこと言ったら確実に別れることになるのに………

あたし、何自爆してんの?


なんて考えてると


グイっ


いきなりまた腕を引っ張られて気付いたら、わたしは葉に抱きしめられていた



「よ、葉⁇」


私が名前を呼ぶと



「何、勝手なこと言ってんの?」


葉から低くて怖い声が聞こえてきた


「え?」



「俺、一言もお前と別れたいとか言ってないんだけど。」


え、なにいってんの?


「だって………さっき居酒屋でゆっくり話そうって言ったじゃん……」


「何でそれが別れることに繋がんの?」


うっ……確かにそうだけど……



「あのさ、なんか勘違いしてるみたいだけど、俺、お前のこと好きだから。
俺の気持ちはなんにも変わってないから
それだけは忘れんな」



葉が私を抱きしめる力を強くする


うそ


葉はてっきりあたしなんか好きじゃないと思ってた


「ホント?」


私が聞くと、


「こんなこと嘘でいうわけねぇじゃん。


だからさ………

陽菜が思ってること、全部言ってくんねぇかな?」


葉の優しい声が聞こえる