「よ……葉?」


そこには起きたばっかで寝ぼけた顔をしてる陽菜の姿が


「おう、起きた?」

立ち上がって陽菜に近づく

「う、うん。
ありがとう。ごめんね」


陽菜は顔を下に向けたまま俺に言った


「もう、気持ち悪くない?
純也から電話あったとき吐いてるって言われたから笑」


「だ、大丈夫!!
純也が胃薬くれたから!」




……………………。



純也が胃薬くれたんだ。


ふーん


あいつちゃっかりしてんな

なんて、またちょっと嫉妬



俺って小っせぇ男だな


ホント笑


男として情けねえよ


「そっか、よかった」


俺がそう言ったら陽菜はコクンと頷いた


でも、どこか様子がおかしい


さっきから一度も俺と目を合わそうとしねぇし。


「なぁ。」

「ん?」


「なんか、俺に聞きたいことねぇの?」



そう聞いても、陽菜は下をむいたまま



「ない……よ?」



と答えた


そんなわけないだろ



絶対なんかあんだろ?

何で言わないんだよ