雪城が熱く語るのを聞くのに
退屈になり始め、ため息をついていた。
そんな瑠熨の様子を見た
クラスメイトが話を掛けてきた。


「あ...あのさ冬真...話しが」


瑠熨は話を掛けてきたクラスメイト
を睨みつける。
そして何もかも見透かすような眼で
見ている。


『ふーん まぁ いいか』


「駄目 だよな...なら良いんだ」


「見え見え...」


と、言い不敵に笑い立ち上がる。


「どううした?行かないのか?」


他のクラスメイトの前で襟を掴み
引張ていく。
他のクラスメイトは『告白か??』
と、騒いでいる...
だが、和は出て行く瑠熨の様子が
おかしい事に気付いていた。


その頃瑠熨達は屋上にいた。


唐突に瑠熨が笑いながら言った。


「ココなら誰も来ないし、
人目を気にする必要がなくて
良いんじゃない。貴様もそう思うよな
叔母上の下僕・・・」


「やはり 気付いていましたか。
ならば話が早く済みそうだ。
4年前本家から奪ったものを
引き渡して頂きたい」


「それだけだとは 思えんな...」


「まさか そこまで見えていましたか。
では、帰りましょうか。あの家に・・・」


瑠熨は無表情で立っていた。
しばらくその状態が続いていた。
10分後、やっと瑠熨が口を開いた。


「いつからあそこが私の家に
なったんだ??」