「ここどこ?」
目を開けると真っ白な天井と
真っ白なカーテン。
私はすぐに病院だということがわかった。
私、何か忘れてない?
「拓磨っ!」
カーテンを開けるとお母さんがいた。
眠ってた。
私がどこにいけばいいのかと
立ち止まってると
お母さんが目を開けた。
「絢音!起きたの!?」
「うん、それより拓磨はどこ?」
お母さんは一瞬悲しい表情をした。
「集中治療室にいるわ。」
私は返事もせずに病室へ駆け抜けた。
息が苦しくて、立ち止まりたいのに
立ち止まれなくて。
早く拓磨に会いたくて
嫌な胸騒ぎがして
息が途切れるほど
病院を駆け抜けた。
