そうして、面を貸してもらった私は
屋上にきた。


「んで?俺になんのよう?
地味委員長。篠宮知歩さん」


「私を知ってるんですか」


「まあ、知らないやつはいねーよ。
そんな地味な格好、
この学校じゃお前だけだ」


そう、私は中学の頃から
父親に言いつけられ、みつあみにメガネ
スカートもひざ下と言いつけられていた。


私だってこんな格好してくて
してるわけじゃない。


「んで?要件はなんだ」


「あ、えっと......
矢崎くんにお願いがあります」


「お願い?」


「私に........
甘い恋をさせてください!」


「はあ?」


キョトンとした顔



「私、父親の言いつけで
男の子と絡んだことなくて
でも、私夢があって..」


「夢ってなんだよ」


「あの....笑わないでくださいね。
少女漫画みたいな甘い恋をしたくて」


矢崎くんは、聞いたとたん
大笑いだった。


「笑わないでって言ったじゃないですか!」


「あの、地味委員長が甘い恋?」


またも、矢崎くんは大笑い。