寂しさや孤独感。
紛らすことのできない孤独を感じ始めたのは、高校2年生に進級してからのこと。
自分では対処できない孤独を蹴散らす為、ネット上で見知らぬ相手とチャットをすることもしばしばあった。
チャットで知り合った仲間と実際に会う機会もあった。
勉強に没頭する一方で、バランスが保てず、心のよりどころを求めていた。
高校2年生の11月。
私は、チャット仲間と会うべく、神奈川の端から都内新宿まで遠出した。
小田急線1本で、新宿へ向かう途中、どんな人が来るのかと不安を感じていた。
オフ会に参加するときは、いつだって不安がつきまとう。
チャットでどんなに仲良く話していても、実際に会ってみたら想像と違ったなんて、よくある話だから。
日曜日だというのに、電車内には制服姿の女子高生が携帯電話をいじる光景が広がっていた。
女子高生というだけで、ブランドのひとつであるかのような錯覚に陥る。
休日も制服を披露することは、自分のブランドをアピールしているようなものだ。
膝よりも高い位置でひらめくスカート。
制服をより可愛く見せるために選ばれたブルーやレッドのリボン。
本来白を着用するはずだが、イエローやピンクのYシャツを着用して、制服の魅力を増幅させている。
ルーズソックスを身に付ける女子高生は稀。
紺色のハイソックスに多少かかとの高いローファー。
流行の制服スタイルをいち早く身に付ける女子高生は、ブランドとしても一流のように見える。
「まゆみの彼氏、マジかっこいいいよね」
「まゆみは可愛くないのにねー。もったいなくね?」
「まゆみから奪っちゃえばよくない?」
「今度メアド交換しよ♪」
女子高生の何気ない会話。
最近では、顔で彼氏を選ぶらしい。
中身が最悪だったら即別れるだろうに。
その場にいないであろう「まゆみちゃん」に同情しながら、私服で来たことをわずかばかり後悔した。
せっかくだから、私も制服を着てくればよかったかな。
制服と言っても、紺色のブレザーに紺色のプリーツスカート。
公立の高校ゆえか、カスタムもしていない自校の制服は地味そのものだった。
それでも、女子高生であることをアピールできるなら、制服を着てくればよかったのかもしれない。
小田急線は、新宿駅へと向かって走り続けた。
精神安定剤のせいか、日中から眠気のひどい私は、空席に座った途端、眠りの世界へと旅立ってしまった。
紛らすことのできない孤独を感じ始めたのは、高校2年生に進級してからのこと。
自分では対処できない孤独を蹴散らす為、ネット上で見知らぬ相手とチャットをすることもしばしばあった。
チャットで知り合った仲間と実際に会う機会もあった。
勉強に没頭する一方で、バランスが保てず、心のよりどころを求めていた。
高校2年生の11月。
私は、チャット仲間と会うべく、神奈川の端から都内新宿まで遠出した。
小田急線1本で、新宿へ向かう途中、どんな人が来るのかと不安を感じていた。
オフ会に参加するときは、いつだって不安がつきまとう。
チャットでどんなに仲良く話していても、実際に会ってみたら想像と違ったなんて、よくある話だから。
日曜日だというのに、電車内には制服姿の女子高生が携帯電話をいじる光景が広がっていた。
女子高生というだけで、ブランドのひとつであるかのような錯覚に陥る。
休日も制服を披露することは、自分のブランドをアピールしているようなものだ。
膝よりも高い位置でひらめくスカート。
制服をより可愛く見せるために選ばれたブルーやレッドのリボン。
本来白を着用するはずだが、イエローやピンクのYシャツを着用して、制服の魅力を増幅させている。
ルーズソックスを身に付ける女子高生は稀。
紺色のハイソックスに多少かかとの高いローファー。
流行の制服スタイルをいち早く身に付ける女子高生は、ブランドとしても一流のように見える。
「まゆみの彼氏、マジかっこいいいよね」
「まゆみは可愛くないのにねー。もったいなくね?」
「まゆみから奪っちゃえばよくない?」
「今度メアド交換しよ♪」
女子高生の何気ない会話。
最近では、顔で彼氏を選ぶらしい。
中身が最悪だったら即別れるだろうに。
その場にいないであろう「まゆみちゃん」に同情しながら、私服で来たことをわずかばかり後悔した。
せっかくだから、私も制服を着てくればよかったかな。
制服と言っても、紺色のブレザーに紺色のプリーツスカート。
公立の高校ゆえか、カスタムもしていない自校の制服は地味そのものだった。
それでも、女子高生であることをアピールできるなら、制服を着てくればよかったのかもしれない。
小田急線は、新宿駅へと向かって走り続けた。
精神安定剤のせいか、日中から眠気のひどい私は、空席に座った途端、眠りの世界へと旅立ってしまった。


