ポケットには妖精

「調理師になりたいんです。だから専門学校を探そうと思います。決心は変わりません。色々と専門学校を調べている最中で、もう少し待って下さい」

これ以上
話してもムダかもしれない。

いや
話せば話すほど
今はダメだと思う。

だから逃げるに限る。

ごめんねお母さん。
お母さんは、娘がスーツ着てバリバリ仕事して、オフィス街を歩くのが理想だったんだよね。

ごめんなさい。

「失礼します」
頭を下げて教室を出て
大きく深呼吸。

「もっと強く言えばいいのに」
不満気なクミン。

「いいの」

気持ちが晴々してるから満足。

自分の進む道が決まったって
本当に嬉しい。

上手く進めるかどうかわからないけど
目標をもって頑張るよ。

久し振りにデジカメを取り出し
校庭に行こうかと思っていると

菅原君がひとり

生徒玄関にいた。

神様ありがとう!

私はダッシュで菅原君に駆け寄った。