ポケットには妖精

「前のオトコを忘れるぐらい、今度のオトコは強烈?」
やっぱりクミンは妖精じゃない。
そんなキュートなものじゃない。

「前のオトコを忘れる方法は、新しいオトコなんだってー」

妖精じゃなくて
どっかのオバサンだわ。どんな理屈だ。
無視してゴミ箱に新聞紙を捨て、モップで床を掃除していると

「可愛くなったからいいじゃん」
クミンの声に手を止める

「私、可愛くなった?」
こんな事
図々しくて誰にも聞けないからクミンに聞いてみると

「前がひどかったから」

って爆笑するし。

聞いた私が間違っていた。

またモップを動かしていると

「菅原君、カッコいいね」
うっとりとクミンが言う。

私も素直にうなずいた。
菅原君の事を想うと、頭がボーっとしてしまう。

するとその時
教室の扉が開く。

「終わった?」
有南さんが立っていた。

有南さん。
とっても大人っぽくて綺麗。

そうだ
菅原君には有南さんがいるんだ。

お似合いのふたり。