「お母さんのハンバーグ、イマイチだったよね。お母さんよりお姉ちゃんの方が料理上手だもん。お姉ちゃんの和風ハンバーグ食べたかった」

可愛い事言うじゃない。
和風ハンバーグは得意料理だよ。

あぁ作りたかった。

「私の彼氏のはいいから、私はお姉ちゃんの作ったお弁当が食べたい」

早紀……。

「機嫌直ったら作ってね」
照れたようにそう言って
妹は自分の部屋に戻ってしまった。

早紀。ありがとう。

じーんと感動している私。
でもクミンは感動なんて関係なく、手にした雑誌をめくっていた。

「今度この服欲しいー!」
叫ぶクミンに私は大きな声を出す。

「お弁当作りたい」

「はぁあ?」

「朝のお弁当作りたいから。身体を元に戻して下さい」

下さいって
元は私の身体なのに。

「えーっめんどくさい」

だらけきった返事。

「だから私が作るから」
必死で訴えるしかない。

「前向きに考えまショー」

どっかの政治家か?

私の身体
はよ返せ!