ポケットには妖精

「え?」

「大丈夫」
クミンの言葉に由実ちゃんは立ち止まる。

「ゼンゼン大丈夫だよー。何をくだらない事を言ってんの?」
クミンは通学バッグで由実ちゃんのお尻をバシバシと何度も叩き、何事もなく歩き出す。

「そうだね、くだらないね」
由実ちゃんは最初困った顔をしてたけど、何かを吹っ切るようにそう言って笑顔を見せた。

そうだよ由実ちゃん。

くだらない話だよ。

クミンのポケットの中で
私は何度もうなずいていた。