ポケットには妖精

「城田。こないだの試験少し上がったぞ、学年で3番」

あ、少し上がった。

「進路はそのままでいいんだよな。期待してるから油断するなよ」
そう言って窓を閉める。

「アンタ頭いいんだ」
珍しくクミンに感心された。

いや……そうでもないけど
だってまだトップじゃないし
ちょっと照れてたら

「よかったねー。何もとりえがないからさぁ、すんごく心配してたんだー」
大真面目に言われた。

あーそーですか
ありがとうございます。

またカメラを手にすると
校門の近くから笑い声が聞こえてきた。

おしゃれな人の目を惹く軍団
髪切り軍団【シザー】

中央にいるのは菅原君
笑わない菅原君。
取り巻きに囲まれた王様みたい。

「ワタシも行きたいー」
恐ろしい事を言わないでクミン。

「ダメだよ。怖いもん」
って答える私

だけどクミンは

「本当は一緒に行きたいんでしょう」と口をとがらせた。

クミンは人の心を読んでいる。

本当は
少しだけ
憧れている自分がいた。