ポケットには妖精

「来たばっかりだよ。春菜にも会いに来ようと思ってた。ここが春菜っちの店なんだー。これは偶然ってヤツだね。ビックリだよ。やっぱルイは友を呼ぶってヤツ?」

「何よそれ」

「イジイジした女の子の所には、似たようなイジイジした子が集まるっていう日本のコトワザ」

どっから覚えてくるんだろう。

「日本に行きたいなって思ってたら、お金持ちの人がワタシを買って日本に来て、あの子の手元に来たの。春菜みたいにトロくはないけど、春菜みたいに本音を隠して笑わない子」

日本語変だって。

「あの子に正体ばらしたの?」

「ううん。これから、この店出てからお話する」

お話ね。

「ビックリされるよ」

「うん。慣れてる。あの子も春菜みたいに自分の思った事言わないの。変な子だよ。だから、いじって遊ぶの」

「遊んじゃだめだよ。昔の私みたいに教えてあげて」

「何て?」

「人のせいにしてはいけない。黙っていても伝わらない。自分で前向きに進みなさいって」

「うーん。気が向いたらね」

あやしい。

ちょっと不安。

いや
かなり不安。不安のカタマリ。