「ダメダメだよねー」
鼻で笑ってるし
「わかってるから、放っておいて」
ムッとしながら、そう言った瞬間
また目の前がクラクラして
目を閉じて倒れそうになってると
私は
自分のポケットの中にいた。
やられた
こんな大切な日に。
「ついでに告白しちゃう?フラれたら笑えるー」
クミンはスキップをして
私が止める前に菅原君の背中に近寄り
菅原君の背中を
思いっきり叩いた!
ひえぇーーー!
そんな
おっそろしい事
誰もやったことないんだからーー!
「うわっ」
急に背中を叩かれた菅原君は大きな声を出し、驚いて振り返る。
地味な私が
菅原君の背中を叩く。
想定外すぎる朝。
「菅原君。おはよう」
クミンはにっこり笑い「あ……叩いて手が痛い」と、自分の手をブラブラさせていた。
「城田?うん……おはよう」
目を白黒させて
とりあえず菅原君は答えてくれたので、周りも私もホッとする。
「あとから話があるんだけど」
堂々と
皆の前でいうクミン。
あぁ
こっそり行動しようとしていた
私の脳内シュミレーションがガラガラと崩れて行く。
じゃなくて
背中を思いきり叩くって。
幼稚園児じゃあるまいし。
いい音したもん
痛かったはず。
ごめんなさい。
「今でもいいけど……時間ないか。昼休みに聞くよ」
そう言ってくれた。
「忘れないでね」
クミンは満足したように、周りの引いた態度を不思議がりながら自分の席に戻って座る。
「簡単ジャン」
ポケットの中の私に言い
また足を広げて大きく伸びをする。
もう
ほんっとうに
私の身体
返して下さい。
泣きたい。



