郁生くんに背を向けられて、こんなに悲しい気持ちになるなんて………。
ポンポンッ……
不意にあったかい手のひらが、あたしの頭を優しくなでた。
「───ごめん。……俺も大人げなかった」
あたしが顔を上げると、階段を降りてきた郁生くんが悪戯っぽく笑った。
「あ、しょーがないか。こーこーせぇだし」
「……まだ、にゅーがく前……」
「泣きながら、そういうツッコミしないの。……っとに」
さらに、あたしの頭をくしゃくしゃ撫でてくる。
「こどもあつかい……」
「ほんと、5歳も年上だとは思えないよなー」
そのまま、まだ半ベソのあたしの手を引いて、リビングに戻ると、
あたしをソファに座らせ、箱ティッシュを渡してくれた。

