逢いたい~桜に還る想い~


────お店から少し離れたところにあった、木製の切り株ベンチに座らされ、

「ちょっと待ってて」と言った後、郁生くんはペットボトルのミルクティーを買って、走って戻ってきてくれた。


一口飲むと、あったかさが体に染みて、ほ……と息をつく。



「………落ち着いた?」


「うん……ありがと」



………さっき感じた…………あれは、なんだろ?

あの時、何かを思ったのに……


苦しさが消えると共に、………消えてしまった────




「なんか、苦しそうだったけど………もう、平気………?」


「うん……大丈夫……よくわかんないの……

───ごめん、お店出てきちゃったね」


「それは、いいけど………」


心配そう………


あたしは、郁生くんの手をきゅっと握って立ち上がると、


「もう、大丈夫。お昼も食べられるよ。

………さっきのお店に戻るのはなんだから、向こうのお蕎麦屋さんに行こう?」


あたしの笑顔に、郁生くんは幾分ほっとした様子で、


「でも、具合悪かったらすぐに言ってよ」


「………城址公園行った時みたい……郁生くん、心配症……」