9月のあの日……両想いになってから───二人きりの時の郁生くんが変わってきた気がして。
弱さだったり、甘えだったり、ヤキモチだったり、拗ねたり……今までになかった表情も見せてくれるようになった。
嬉しいし、そんな郁生くんが可愛い……だなんて、今声に出したら怒られちゃうだろうけど。
「相変わらず、仲良いみたいだしさ。
ご飯食べに行ったりする話も聞くし。
それに……って、トーコさん……なぁんで笑ってんの?」
「あ、ごめ……」
そんなにほっぺた緩んでたかな??
思わず手で顔を隠そうとするも、ガシッと捕まえられてしまった。
「こらっ、もー。恥ずかしいの我慢して、ちゃんと話してんのに。
笑うことないじゃん」
「だからごめんって……顔に出ちゃってた??」
「なんか、ニヤニヤしてる……」
「だって、郁生くん可愛くて嬉しくなっちゃ……あ」
………あらら、そっぽ向かれちゃった。
あぁ、やっぱり『可愛い』は失言だったみたいだ。

