マグカップをコトンとテーブルに置いて隣に座り、そんな返事を返すと、
「そんで、大学祭の話をしてたら、それを嗅ぎ付けたヤツがいて……
一ヶ谷(イチガヤ)っていうんだけど、そいつもくっついて来ることになっちゃった」
「郁生くんの友達?」
「一応」
「一応って……ふふ。そっか、どんなコか楽しみ」
「いや……楽しみにするようなヤツじゃないんだけど」
「そうなの?」
郁生くんの苦笑いがおかしくて、思わずクスクス笑ってしまった。
「そっかー、未桜ちゃん来るなら───……」
言いかけて───それを中途半端に止めて、
何事もなかったように、たい焼きをがぶっと頬張り、「あ、お好み焼き味マヨも入ってる、美味しー」なんて言ってたら。
「………トーコさん、今何か言いかけて止めたでしょ」
………そんな、じとっとした目で見ないで……。

