逢いたい~桜に還る想い~


そんなの……『なんで?』なんて、

あたしが知りたい……。



言葉が見つからず、黙っていると、


「……夕飯になったら呼びに来るからさ、

───トーコさん、それまで少し寝てたら……?」


郁生くんは「ちゃんとあったかくしなよ」と言い残して、階段を降りていった。



離れていく足音を聞きながら、

あたしはドアを背にズルズル…と力が抜け、
その場に座り込んだ。


なんとも説明のつかない、この変な感覚に潰されそうで。


何も言わずに心配して、優しい言葉をかけてくれた郁生くん。


このままじゃ嫌だ……でも、

自分でも説明できないこの状態を、一体どうすればいいの………