────郁生くんの返事を待っていると。
「トーコさん、ずるい……」
そんな一言と共に、へなへな……と力が抜けたようにしゃがみ込んだ郁生くん。
「えっ……あ、郁生くんっ!?」
突然のことにびっくりしたあたしは、慌てて郁生くんの前に膝をつき、そんな彼を覗き込んだ。
「あの……郁生くんっ?」
「ずるい……不意討ちで、キス……」
辺りはすっかり暗かったけれど、公園の街灯の薄明かりだけでも、郁生くんが真っ赤になってるのが、見てとれた。
なんか……迎えに来てもらったあの時と同じ?
ちっちゃくしゃがみ込んで、どかぁっ!と盛大に照れている彼に、思わず笑いがこぼれる。

