───“関わらない”
……なんで、そんな悲しいこと言うの?
もう、あなたが側にいる心地よさを知ってしまっているのに。
───“輪廻の縁を断ち切りたい”
絶対に、あなたを探し出すって。
絶対に、あなたを見失わないって。
“あなた”に早く逢いたくて───そう誓って、あの時死を選ぶことを拒んだ。
『来世では、何に縛られることなく、幸せに結ばれたい』
そんな願いにすがった私。
断ち切りたいのは輪廻の縁じゃなくて───……
「………わっ! え、……トーコさん??」
バランスを崩した郁生くんが、びっくりして、声を上げた。
───それもそのはず。
あたしに、背後からリュックを思いきり両手で引っ張られたのだから。

