「そう? あらら、勘がニブったかなあ?」
万優ちゃんはカラカラ笑いながら、お気に入りの夏みかんゼリーの缶をシャカシャカ振り始めた。
「………」
彼女のつっこみ通り、今日は気になって、しょっちゅうケータイに触ってたかも……。
シャンパンピンクのボディに視線を落とし、ため息をつくあたし。
───勢いに任せて、あんなこと言うつもりなかった。
郁生くんに酷いこと言った……後悔してる。
郁生くんは“郁生くん”で、もう“真”じゃないのに。
前世の記憶……紅い夢の真実も、黒い影の正体も、吐いてしまうほど辛いものだった。
でも───……
何よりも、“澪”が生きてきた理由が、証が、根底から覆されたような………
そんな思考にたどり着いてしまったのが、ショック過ぎて。
────最期に逢った桜の下で、抱きしめあったあのぬくもりが、口づけが、想いの通った真実であると思いたい。
でも……それが、郁生くんが口にする“後悔”による懺悔のようなものだったら、
あたしは………

