でも、重くのし掛かってくる辛い記憶が思考を蝕んで、
唯一私を支えていた“真からの愛”があやふやに思えてきて、
………郁生くんが謝る度に、前世(ミオ)が生きていた意味を否定されているみたいで、
彼の真意がわからなくて、止まらない。
「そんなんなら、なんであの時………」
声を上げて泣く訳にも、感情に任せて大声で叫ぶ訳にもいかず、
震える唇を手で抑えながら……
「『一緒に桜に還ろう』って言ったの……?
─── 一人で死ぬのが怖くなったから、
いつまでも馬鹿みたいにあなたを想っている私を、利用しようとしたの……?」
「────そっ……!」
郁生くんが何かを言い掛ける前に………あたしは急いで部屋を出た。
自分の部屋に戻った途端、ぶわっと涙が溢れ、
嗚咽が漏れそうで、必死にベッドに顔を押しつけ、タオルケットで頭を覆った。

