逢いたい~桜に還る想い~


    ★    ★


「………っ……」


誰かが呼ぶ声。


────真……? 私を助けにきてくれたの?


ゆっくり目を開けると………泣きそうな顔で私を覗き込む……あなたは、誰?


真じゃ、ない………


「ここ……」


「トーコさん……トーコさん……? 分かる?」


ぼんやりと周りの光景も音も戻り始め───あぁ、そうか。


「郁生…くん……? あたし……」


あたしの声に、はぁっ…と息をついた郁生くんが、あたしをギュッと抱きしめた。



……ずっと望んでいた、この感触。

ほっとする香り。



「びっくりした……呼吸がおかしくなって、意識もなくなって……それで……」


まるであたしが生きているのを確認するみたいに、強く強く抱きしめてくる。


「………」


込み上げてくる恋慕に、彼の背中へ腕を回してしがみつこうとすると、

───郁生くんは、はっとしてあたしの身体を離した。


「───ごめ……心配で、思わず……」


「……郁………」


あたしが離れていこうとする手を掴もうとした、その時────