「……どうした……の……?」 「───こわい……」 「……何が……?」 「眠るのが、怖い……」 「……眠るのが…?」 「夢……紅い夢を、見た……いや、夢じゃない……記憶? 分からないっ……」 カタカタ小刻みに震えるあたし。 郁生くんが、ゆっくりと体を離して、 あたしの手を強く強く握りしめてくれた。 「大丈夫だよ……落ち着いて。 ───どんな夢を見たか、話せる?」 そう言って覗き込む優しい瞳に、……あたしは少しずつ落ち着きを取り戻し、 大きく息をついて、ぽつり…話し始めた。