「もう! そうじゃないでしょ!
逃げたのは、“好きだから”なんでしょ!?
───だったら、戻んなよ! 安西のために!」
「!!」
す、“好き”って………!!
ななな、なんで……!?
酸欠の金魚みたいに、パクパクなっているあたしに、
「だいたい……逃げ回ってるくらいなら、もう言っちゃえばいいじゃない!!」
そ、……そんな簡単に!
そんなに単純明快じゃ済まないから、今の状況なんじゃない!!
「そ…そんなんなら、───いっそ雄仁とでも付き合う方がマシだもん!」
一瞬の空白の後───
事の成り行きを黙って聞いていた雄仁の、少し呆れた声。

