『……何故……椿(ツバキ)様に会いに……』
『……なんでも……例の……政尊様……』
『……椿様……知って……』
『……杏姫様……確認……』
『……また……大変なこと……』
そんな、侍女達のひそひそ話が聞こえてきて……
「───ねぇ、どういうこと?」
「つ……椿様!!」
突然姿を現した私に驚いた侍女達は、畏れおののきながら、
額を床にこすりつけそうな程下げて、肩を震わせた。
「今の話………一体どういうことなの?」
「そ……それは……」
口ごもる侍女に、私はきつい口調で問う。
「姉様がいらしたことと……我が兄の政尊殿に……何か関係があるというの?」
「………」
『まずいことになった』……そんな表情が見て取れる。
そして────………
侍女達から途切れ途切れに語られた、信じがたい事実に、
私の───私達の運命の歯車が、
四年の時を経て、
再び回り出してゆく………

