逢いたい~桜に還る想い~


「目が……覚めた……?」


起き上がって答えたかったけど。


漬物石みたいな頭がそれを阻み、あたしは「……うん」と小さな声で返事だけした。


「大丈夫? ……こんな所でごめん。

運転できないから……家に戻れなくて……」



………あぁ、そうか。


回転の鈍い頭が、ようやくここが城址公園の駐車場であることを認識した。


「トーコさんに、心配かけちゃった……ごめんね。

ばーちゃんからも着信入ってた。折り返し電話入れといたよ」


「…………」


「バイトの研修後、店長におごってもらってたことにしちゃった。

───学校サボったり……
帰り遅かったり……
ケータイ繋がらなくて心配させたり……

今日は不良こーこーせぇ満喫だ」


「…………」


「───……トーコさんは、なんて言って家出てきたの?

今、10時過ぎだから、一回家に連絡……」


「ねぇ………」