逢いたい~桜に還る想い~


………頭が、重い……


硬いシートに頬をこするように頭を抱え、

あたしはこめかみを押さえた。


───グーッと押されるように、

漬物石にでも乗っかられたように、鈍く痛む……。


なんだか目に見える物さえも霞がかったようで、

色々なことを認識するまでに時間がかかった。


ようやく……あたしが横になっている場所が、

うちの車の後部席であることに気づく。


そして、あたしのお腹あたりには、

車用に積んであった日よけ用の大判ストールがかかっていた。


辺りは暗い。


そして、助手席に……


「────……郁生……くん…?」


あたしは頭だけを少し持ち上げて、

カラカラに渇いた声で名前を呼んだ。


郁生くんは、ゆっくり振り返り、

……助手席と運転席の間から、顔を覗かせた。