「なによ───郁生くんだって」
「なに?」
「郁生くんも、心配して電話掛かってきたでしょ……“彼女”から!」
「…………」
「ガッコ、戻った方がいいんじゃない?
クラスもバイトも一緒の彼女が心配してるよ!」
売り言葉に買い言葉状態。
でも………次の瞬間に郁生くんが放ったセリフに、
────あたしは、息が止まりそうになった。
「なに、トーコさん───それ、ヤキモチ?」
「────!! なっ……!?」
びっくりし過ぎて、
図星過ぎて、
───思わず振り返ってしまった。
ムスッ…と不機嫌そうな表情(カオ)をしてる郁生くんと目が合って、
ヤバイ……と、踵を返そうとしたけど。
「待った」
とあっさり手首を捕まれた。
かくして、
あたしはピンチの状態に陥ってしまった訳で…………

