どうしよう、授業……


今日は実験実習も、
ゼミもないけど……


サボっちゃまずいかな……


でも、気になる……


お礼も言いたいし……


出来れば、普通に話せるように戻りたい……




──── 一瞬、目まぐるしく悩んで、


あたしの足が動いたのは……




  RRRRR……


発車を知らせるメロディーが流れる。


ホームに上がったあたしは、急いで辺りを見回した。


そして───……



「あ!」



下り電車の中に、郁生くんの姿を見つけ……



『閉まるドアにご注意下さい』



アナウンスの声を耳にして、


その電車に、反射的に、



飛び乗ったんだ………