「…………桜……」
「桜?」
「昔から……桜はあたしにとって……“特別”だったの…。
……桜を見ていると、……なんだか悲しくて……切なくて……でも、引き寄せられて……」
「うん」
「───……郁生くんと、似てる……」
「………そっか……」
助手席に座っている瑤子ちゃんが、
あたしの頭を自分の肩に引き寄せた。
「あたし……どこで、違っちゃったのかなぁ……」
「………協力、するよ?」
「え……?」
「一人暮らしの話───解決策なんてないから、
……あんたも、郁も、…辛いでしょ……」
「………郁生くん……?」
あたしは顔を上げて、まじまじと瑤子ちゃんの顔を見た。

