逢いたい~桜に還る想い~


    ★    ★


「酸欠になる……明日は絶対早いので行く……」


乗り換え駅に到着し、掃き出されるように電車を降りて、

開口一番、あたしはそうこぼした。


恐らく赤くなっているであろう顔に、そんな理由をつけるように……。



「トーコさん、もうちょっと向こうに行こう」


「あ……うん」


自販機近くで足を止めて、ボタンにからんだ髪をほどこうとする。


「ごめん………あ、あたし、ハサミ持ってる」


なんだか恥ずかしくて……

あたしは、そそくさとポーチからハサミを取り出した。


「切っちゃうよ。その方が早いし」


「───貸して」


「え?」


「ハサミ」


「あ……は、はい」



受け取るや否や、………



 チョキッ



「はい」


「え……そ、そっち!? ボタン切っちゃったの!?」