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「酸欠になる……明日は絶対早いので行く……」
乗り換え駅に到着し、掃き出されるように電車を降りて、
開口一番、あたしはそうこぼした。
恐らく赤くなっているであろう顔に、そんな理由をつけるように……。
「トーコさん、もうちょっと向こうに行こう」
「あ……うん」
自販機近くで足を止めて、ボタンにからんだ髪をほどこうとする。
「ごめん………あ、あたし、ハサミ持ってる」
なんだか恥ずかしくて……
あたしは、そそくさとポーチからハサミを取り出した。
「切っちゃうよ。その方が早いし」
「───貸して」
「え?」
「ハサミ」
「あ……は、はい」
受け取るや否や、………
チョキッ
「はい」
「え……そ、そっち!? ボタン切っちゃったの!?」

