私は下村風香。高校受験を目前に控えた中3。
どこに行こうと勉強!勉強!としかいわれない。

「じゃあ二者面談呼ばれるまで他の人たちはプリント解いててねー」

シーン。

はい出た!思春期が一番得意な反抗期のシカトってやつね!

担任は返事に不満がりながらも一番目の生徒を呼び教室を後にした。

「よっしゃー!いなくなったー!」
と数名の男子。

「小説よーもおっ❤」
と派手めな女子。

これがうちのいる三年二組。

真面目といえば唯一1人。

前髪をばっちり分けてピンでとめツインテールの赤メガネ。

はい。

The優等生。

漫画に出てきそうなねww

他は寝るなり、しゃべるなり、塾宿やるなり、外を眺めるなり。

ちなみにうちは…

寝る。もしくは 外を眺める。

今は窓際の席で枯れた桜と心のようにうつりかわる空がよくみえる。

ある日は笑顔のように輝く太陽。

ある日は号泣するように降り続く雨。

人の心も一緒。

楽しかったり、嬉しかったりすると笑う。

悲しかったり、辛かったりすると涙をながす。

私はある三ヶ月間。

雨。

いや。

豪雨の時期があった。

死の世界を見ながら生きた、91日間。

私。

風香が生きた。死のどん底でも這いつくばって生きぬいた91日。

雨が降る時、ふいに思い出す。

あの時の記憶。

でも…

虹のかけ方が分かったから。


かけてくれたから。

今生きてられる。

今風香としてここにいる。

これは豪雨だった風香の91日間の実話。