「由真!もう二年生になったんだよ!
今から入学式なんだから!
一年生にいい人いるかもよ?」
「えぇー、年下!?無理無理。てか、
もう恋愛はいいかな……」
「由真……ごめんね。私があの時…」
「やめてよっていつも言ってんじゃん。
ユウマが浮気してたのは事実だし、私も
現場を見ちゃったわけだし。どっちにし
ろこうなってた。由宇は何にも悪くない
から」
「由真〜!!大好きよ!私は浮気しない
拓海と仲良くやるからね!」
【グサッ!】
由宇の天然によくグサッっとくるけど、
そこも含めて可愛いんだよなぁ
と思っていたら
「席につけー。このクラスを受け持つこ
とになった椎名拓海だ。よろしくな。」
「「「「キャー!」」」」
一斉に女子が騒ぐ。
拓海先生はイケメンで、学校一人気のあ
る先生だ。
よく、生徒から告白されてい
る。
そして、由宇の彼氏でもある。
家が近所で小さい頃から仲が良かったん
だって。
生徒と先生なんて関係だけどお互い
愛し合ってるなんて、羨ましい!
「今から一年生の入学式だ。体育館に
集合だぞー」
みんな一斉に動き出す。
「由宇、女子が拓海の方に行ってるけど
気にしないの?」
「ん〜。気にするけど、拓海のこと信じ
てるから!」
由宇は可愛らしい笑顔を作って私に言っ
た。
由宇はものすごーくモテる。
モデルのようにスタイルがよく、とって
も美人。私とは比べ物にならないな……
男子はほっとかないだろうな……
先生も気が気でないだろう……
体育館に着くとまだざわついていた。
「由真!いい人いたら言うね!」
「いいってばー」
そんな私の言葉も無視して行ってしまっ
た。
恋愛なんかもういいんだ………
