私達は、順調に勝ち進んでいった。
「予選決勝ー!」
どっちかにしろよ、と突っ込みたくなるような、予選大会の決勝。各都道府県の代表が、ここで決まる。
その中の一つである帝京都エリアに、剄央も入っていた。
「う…。」
司会者の言葉に緊張感が増したのか、円ちゃんが私の方に倒れこんできた。もちろん、私は受け止めた。
「大丈夫?」
「大丈夫です…。ちょっと緊張しちゃって…。」
「ったく…。まあ、観客席でこうなった去年よりはマシかもな。」