探×査×系×女×子

月日は流れた。
「先輩!」
教室に戻ろうとする私を、円ちゃんが呼び止めた。
「あの、第二ボタン、下さい。」
「うん。いいよ。」
「ありがとうございます!じゃあ、皆の分も。」
「え?」
円ちゃんの後ろには…数多の後輩達がいた。
「第二ボタン、下さい!」
「いや、でも…。」
「だって、先輩は剄央を決勝まで進めた伝説のOGなんですよ?」
「いや、だから…。」
第二ボタンは、一つだけだし。
「じゃあ、一つ教えて下さい。戸井先生が出した問題が、一問だけ分かんないんですよ~。」
後輩の群れの中の一人が言った。
「それならいいよ。どんな問題?」
「夜空に輝く星の中で、唯一紫色に輝く星の名前は何ですか?」